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子宮体部腫瘍について子宮体部腫瘍について

※イラスト上の緑色で示されている部分がリンパ節です。

  

※正中図(体癌I期、子宮体部に癌が限局)、右図(体癌II期、癌が子宮頸部に及ぶ)。

 未産婦、閉経前後、閉経以降の方に比較的多く発症します。ライフスタイル、食生活の欧米化に伴って、近年増加傾向にあります。子宮内膜の細胞診でスクリーニングし、組織診で確定診断をします。
 子宮内膜増殖症という子宮内膜が非常に厚みを帯びる疾患があります。子宮体癌との関係はいまだ不明ですが、異型を伴わない子宮内膜増殖症では定期的な検査で経過観察します。異型子宮内膜増殖症では子宮体癌を併発している場合がありますので癌に準じた治療が必要です。
 子宮体癌は、組織型(癌の形態)や筋層浸潤の程度に応じて手術術式を決めます。また、再発危険因子を有する病状である場合には術後補助療法として抗がん剤化学療法を主に行っています。
 子宮体がんの治療は、手術療法が中心となります。ただし、病変が全身に及んでいる場合には抗がん剤療法や疼痛軽減などを目的とした放射線療法を行うこともあります。
 手術は、子宮全摘出、卵巣・卵管摘出、リンパ節郭清(骨盤内リンパ節や傍大動脈リンパ節)が標準の術式です。摘出した子宮、卵巣、リンパ節を顕微鏡で検査し病巣の拡がりを確認し以下に述べる危険因子があれば原則として追加療法(抗がん剤療法など)を行ないます。危険因子としては、高度の脈管侵襲(子宮標本で、血管やリンパ管にがん細胞が入り込んでいるのが確認される状態)、1/2をこえる筋層浸潤、頸管浸潤、子宮外病変(リンパ節転移や卵巣転移、腹膜播種)などです。当院では「子宮体がん治療ガイドライン 2013年版 日本婦人科腫瘍学会編(金原出版)」に基づいて治療方針をご説明し、ご納得いただける治療が提供できるよう努めています。

2016年4月