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すまいりすとすまいりすと

今月の「輝き!すまいりすと」Vol.19 2008年5月
大橋悦子(おおはしえつこ)病棟看護マネージャー 〜 私、看護師という仕事が本当に好きなんです!〜

「…こんな人に自分の母親の面倒をみてもらっていたのか」

子供の頃から母親が病弱で、毎年ごとに入院が必要なほどでした。ずっと近所のかかりつけのお医者さんにお世話になっていたのですが、ある時かなりの状態になるまで我慢した末に緊急で担ぎ込まれた際、そこの看護師さんから、母親の病状について非常に心ない響きの言葉を向けられたのです。

無念な想いでいっぱいでした。「…こんな人に自分の母親の面倒をみてもらっていたのか」。その時です、自分が看護師になろうと決心したのは。

高校を卒業したら高等看護学校へ、公立病院での勤務を経て、最終的には公務員として仕事をまっとうする。それがもともと自分が思い描いていた人生の設計図だったのですが、「高等看護学校に行ったら勉強一本になってしまう。まずは准看へ、実際の医療現場を体で覚えてから高看に進学。それがあなたには合っていると思うよ」。高校を卒業した年に亡くなった母が私にしてくれたアドヴァイスです。

地元の高校を一緒に卒業した同級生とともに、いわき泌尿器科に籍を置くときわ会の奨学生として准看学校に通いました。

自分にとって本当に良かったと思っています。単に学校の勉強しか知らないままで看護師になるのと違って、いわき泌尿器科で看護の実際場面、そして患者さんとのかかわりを理解しながら成長することができたのです。

准看学校を卒業後、透析室、泉中央クリニック、外来を経験の後、会津杏林学園高等学校の専攻科で2年間勉強、高看の資格を取得しました。そしていわき泌尿器科に戻って病棟での仕事がスタート、現在に至ります。

新人研修

ちょうど現在(インタビュー実施時)、今春ときわ会グループに入職したみなさんへの新人研修を行なっています。看護師や事務職など、合計28名のみなさんが、このたび新たに私たちの仲間となりました。

看護師については、高校卒業と同時に准看学校で学んだ新卒者や、以前は他の医療機関で働いておられた途中入職者とともに、医療とはまったく別の仕事分野を経験したうえで看護師の道を志した方が何人もいらっしゃいます。年齢でいうと30代から40代、看護については新人であっても、医療以外の社会のことを良く知っておられて、「一般の会社のケースでは、こうこうですよ」と、大人の目線で教えてくださったり。患者さんに対してなど、コミュニケーションがとても上手な方もいらっしゃいます。一般社会人としての知識や経験を持つ方たちと一緒に仕事をすることができるというのは、とても嬉しいですね。

病棟という部門が一番イメージしやすいけれど

私、資料をきちんと準備するタイプなんです。病棟における看護のポイントを研修資料のなかにバッチリまとめておいて前日のうちに配布、それをもとに私が担当する部分の研修をすすめました。

新人のひとたちに特に伝えたかったのは、看護師という仕事を想い浮かべるとき、病棟という部門が一番イメージしやすいけれど、看護学校での実習と実際の仕事現場で得られる体験との間には、相当大きな違いがありますよ。担当する患者さんの人数やおひとりごとの状態、そのなかでの優先順位のあり方についての意識など、学校で学んできたことと業務としての様々な状況、そうしたギャップに負けないように、ということです。

私自身は、いわき泌尿器科の現場に入りながら、奨学生として准看護学校に通っていたので、看護師の実際業務の姿についてはある程度理解することができていましたが、そうした在籍先を持たず、学生時代の実習経験しか持たないみなさんにとって、現場に入った瞬間のインパクトに押しつぶされてしまったりすることのないように、その点について強調した研修内容にしました。

患者さんという存在に負けてしまわないように

私は現在、病棟看護マネージャーとしての職務とともに、院内業務における教育面にもかかわっているのですが、看護師の仕事というのは、外来・透析・病棟、担当する部門によって、その姿が様々です。

曜日などによっても異なりますが、1日に200名近くの患者さんがお越しになる外来部門。他の医療機関に比べて来院なさる患者さんがとても多い当院で、いかに患者さんをお待たせすることなくスムーズな受診サービスをご提供するか。それは外来部門の看護に非常に大切なテーマです。

そして当会が高い実績を持つ透析部門。長時間を要する週 3回の人工透析、それは患者さんの人生において非常に長い期間にわたって続くわけですから、その看護サービスには、極めて高い質が求められます。例えば、穿刺(はりさし)についても、できるだけ患者さんにとっての負担感がないようにと、経験の浅い看護師にとってはかなりの緊張を要します。

おひとりおひとりの患者さんとの間で、いかに信頼関係を築きあげるか。いかに安全に、いかに安楽に、毎回の透析をお過ごしいただくことができるか。透析看護にとって究極の使命だと考えています。

ときわ会ならではの看護の目指す方向性、その全体像をふまえたうえで、各部門ごとの看護サービスの特性を理解してほしい。学生時代の実習場面しか知らない若い人たちの気持ちが、忙しさや責任といったプロならではのリアリティに負けてしまうことがないように、あるいは患者さんという存在に負けてしまわないように、と。そう願って新人のみなさんにお話をしました。私、結構まじめでしょ?(笑)

私、看護師という仕事が本当に好きなんです!

学生時代からずっとここで働いているという理由が大きいのでしょうか、この病院が大好きです。先輩はもちろん、私たちに続いて入職してきた後輩たちともずっと仲間ですから。

看護学校を卒業して戻ってきた時点でさえ、すでに院内の仕事の空気を知っているので、若手の気持ちを先輩や上司に伝える触媒のような役割を果たそうと努めましたね。若手であれベテランであれ、自分の考えや意見を云うことができる環境が、ときわ会にはあるんです。

私自身、今は管理職(自分では適任かどうかわかりませんが)の一員として、多少ともみんなの役に立つことができればと願っています。個と全体、職員のひとりひとりと組織全体との間での調和を高い次元で実現していきたい。そのためのコミュニケーションや様々な取り組みが、現在よりもさらに良い会の未来へとつながる、そう確信しています。

そして、何が一番の理由かと云うと…。うちの病院が忙しいということなんです!そしてそのなかに、楽しさがあるんです。患者さんとのかかわりにしても、忙しくそして楽しい。とても楽しいと同時に、自分にとってすごく勉強になる。患者さんご本人やご家族とお話しをしているなかで、自分の成長にふと気がついたりする。「あ、私この点を今うまくお伝えすることができた♪」、といった感じに。患者さんがご自身で云い出せずにおられることを、自然に引き出すことができたり。

たしかに忙しさのなかで幅広い業務をこなさなければなりませんが、充実した楽しさで満ちていることを実感する毎日です。

もの凄い見識で指導してくだる川口院長をはじめ、新村医師や渡辺医師、非常に専門性の高い医療技術を駆使してくださるドクターのみなさんにも感謝の想いでいっぱいです。そして、強い看護部の実現のために、私たちみんなをリードしてくれている高崎看護部長。医師と看護師、それぞれ立場ごとの役割がありますが、私自身としては、そうしたチーム全体のなかでより強い連携を発揮していくことができるよう、まとまりを作りあげていきたいと思います。

私、看護師という仕事が本当に好きなんです!

患者側としての経験

亡くなった母親、そして5年ほど前に倒れた父親。たまたま私は、医療従事者であると同時に、患者の家族としての立場を長い間経験してきています。だからこそ、患者さんご本人はもちろんのこと、そのご家族の置かれている状況や想いにまで視野を拡げた看護のあり方を大切にして行きたいと思っています。

そこで大事なのは、患者さんやご家族のご希望をふまえつつも、看護師という専門職としての立場を決しておろそかにしないということです。指導や教育、看護師として求められるそうした役割をきちんと果たす。ご質問に対してご説明をするための知識、できることとできないことの線引きをあやふやにはしないという責任。

インフォームド・コンセントをはじめ、患者さんと医療機関とのかかわりについて、以前よりずっとバランスがはかられるようになってきていますが、ご自分やご家族を診てもらっているという患者さんの側の気持ちというのは、やはりその内側に微妙な弱さを抱きがちなものです。

医療のプロフェッショナルとして求められる様々な要素に加えて、人間としての気持ちを大切にした看護のあり方を、私自身としては探求したい。そうした精神面の絆を結ぶということは、患者さんに一番近いポジションにいる私たち看護師のミッションではないかと思うのです。

そして結果として、ときわ会だからこそという次元での信頼関係、より高いご満足を、患者さんとご家族に感じていただくことができれば、そう願っています。

さらには、患者さんに対してそうした信頼関係を結ぶことのできる看護の力は、院内のスタッフ間においても、様々な部門や職位という立場を超えて、さらに一層、強い絆を生み出していくことができるのだと信じています。看護師や院内のスタッフ陣とともに、そうした成長を目指して行きたいです、ね。

後進たちへのエール

看護という道を歩みたい、そのやりがいをとことん楽しみたい。そう願うひとは、ぜひ一度、ときわ会グループのドアをたたいてみてください。

ウキウキの若人たち、他の医療機関での勤務経験のある方、そして医療以外の職業分野で幅広い経験を持ったみなさん。

『笑顔とまごころ、信頼の絆』。

私たちとご一緒に!

カラオケ VS 韓流

歌が大好き、もとはプロデビュー志望(!?)。でも近頃声が出なくて…。あまり新しい曲にはついていけず、ドリカムや宇多田ヒカルなど、レパートリーは昔の歌がメイン。

…実は私、最近は韓国ドラマにハマってるんです、「宮廷女官チャングムの誓い」という時代劇を作ったイ・ビョンフン監督が、その作品の前に手掛けた「ホ・ジュン宮廷医官への道」というドラマがあるんです。

幾多の苦難に遭いつつも、強い意志と努力、そして優しさを大切にしながら人生を切り開いて、朝鮮一の名医になったホ・ジュンの生涯。とてもドラマティックな物語なんですよ。

自らの信念を貫いた一生、私こういう生き方が憧れです!(笑)