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すまいりすとすまいりすと

今月の「輝き!すまいりすと」Vol.28 2009年2月
山野辺久恵(やまのべひさえ)いわき泌尿器科病院 透析室看護部マネージャー 〜 それってなんだか、ビックカメラのあるターミナル駅ばかりですよね! 〜

小さな手

神奈川県平塚市生まれ、幼稚園の頃いわきに転居、以来いわき湯本育ち。

小中高と地元の学校へ。幼い頃からどちらかというとやんちゃでなタイプで、フットベース(バットでボールを打つのではなく、ドッジボールやサッカーボールを蹴る野球形式の遊び、別称キックベースやサッカー野球など)をよくやっていたんです。そんなことがきっかけとなってか、中学校・高校時代には、ソフトボールの選手として活躍。ポジションはセンター、打順は出塁の期待がかかる先頭バッターでした。

実は私、とても手が小さいんです(と話しながら手のひらを差し出して見せてくれる。…ほ、本当に小さい!)。みなさんご存じだと思うんですけど、ソフトボールの球って、とても大きくて、私の手ではしっかりと握り込むのが難しいんですよ。守備のセンターから内野への返球がすっぽ抜けてしまうなんていう失敗もしばしばでした(笑)。

持ち前の俊足が買われて、駅伝大会の選手に選抜されたこともあります。ところでご覧になりましたか?今年の箱根駅伝で見事な大逆転の優勝劇を演じた東洋大学。往路の山登り5区で8人を抜いたあの柏原竜二選手、実は私の出身高校の後輩なんです。初の総合優勝。本当にすごいとしか言いようのない快挙ですよね、もちろんお正月は熱い気持ちでテレビに釘づけになっていました。

3人姉妹

高校を卒業後、准看護学校に進学。ときわ会の奨学生として通学させていただきました。高校生時代、大学への進学はまったく考えていませんでした。具体的な進路を描かないままで4年間を過ごすというのが嫌で…。

何か専門性のある仕事をしたいという想いで色々な分野の専門学校について調べているうち、やはり当時、看護師を目指して勉強していた姉に触発されたのでしょうね、看護師としてひとに尽くすという生き様も良いなと、私自身も考えるようになったのです。姉ですか?はい、現在も看護師として働いています。

ちなみに姉は双子で、実をいうと、もうひとりの姉も看護師なんです。地元の医療機関で働く私たち、看護師になった順序はそれぞれ少し前後するのですが、3人姉妹、そろって看護師としての道を歩んでいます。

1からではないスタート

いわき泌尿器科で医療の現場に接しつつ看護学校で学ぶ、ときわ会奨学生としての2年間。とても充実した勉強サイクルの日々(!)だったので、学生時代の実習先では、ふと気がつくとウトウトしてしまっていたなんていうこともありました(笑)。

当時ともに看護学校で学んだ友人たちの多くは医療機関の現場に接することのないままでしたので、学生時代から医療の実際を体験しつつ看護師への勉学を重ねることのできた私は、とても恵まれていたと思います。

いわき泌尿器科で働く先輩看護師のみなさんから、日々多くのことを教えていただきながら過ごした学生時代。看護師の資格を得た時点で、すでに学校での勉強を超えた"1からではない"スタートを切ることができたのです。

山手線半周の往復

准看護師の資格取得と同時に、東京の大森にある東京衛生学園専門学校に進学。

ときわ会グループの医療機関のひとつである大塚台クリニック(東京都豊島区)で働きつつ、再びときわ会の奨学生として正看護師を目指す勉強が始まりました。

看護師として仕事をする大塚台クリニックがあるのはJR山手線の大塚、学生として勉強する学校そして住まいがあるのはJR京浜東北線の大森。大森駅からふたつとなりの品川駅を経て、ぐるっと山手線の半周を往復する日々でした。

大塚台は、院長やドクター、婦長、技師さん、そして先輩看護師のみなさんともに、とても暖かな雰囲気のクリニックでした。東京都心にある職場なので、(車での通勤ではなく)勤務を終えた先輩スタッフのみなさんと一緒に駅まで歩く帰路、色々な話しをする機会も多く、「こういうことを学んでおくと良いよ」と、様々なアドヴァイスやサポートをいただきました。

現在働いている本院(いわき泌尿器科病院)に比べて規模がコンパクトなので、様々な医療の実際に直接かかわる機会が多かったことや、患者さんとの間でのコミュニケーションなど、とても多くの場面の体験を得ることができました。学生時代だからこその貴重な経験だったと感じています。

そうした3年間を経て正看護師の資格を取得、さらに半年間大塚台で働いた後、正式にいわき泌尿器科の看護師として着任。現在8年目になります。

新人であっても新米ではない日々

正看護師として透析室に勤務、以来ずっと透析室で働いています。ときわ会奨学生として学んだ2年間、看護師資格の取得、ときわ会グループの医療機関のひとつで働いた3年間、そして正看護師としての着任。新人であっても新米ではない日々が始まりました。

いわき泌尿器科に戻って一番驚いたのは、私が東京に行っていた3年間に、来院なさる患者さんの数がものすごく増えていたことです。私が学生だった頃には、例えば新年を迎えるのに際して、患者さんのご希望があれば「せっかくのお正月なのだから、元旦の透析日を翌日の2日にずらそうか」など、個別にご相談して透析スケジュールを変更するといったこともあったような気がするのですが、3年を経て正式に着任した時点には、お正月であっても透析のベッドがいっぱいになっており、その稼動はそれまで私がイメージしていたよりもずっと高い状況でした。

地域における医療機関としての評価やご信頼が、その3年以前までよりもはるかに高まっていたのだと思います。

『職員に なったら行けず 職場旅行』:悲哀の川柳(涙)

私がときわ会の学生になった頃には、看護学校からの卒業に際して、お祝いとしてグァムに連れて行っていただけることになっていたのです。

本当にずっと、心から楽しみにしていたのですが、私が学生だった間に制度がかわって、その卒業旅行がなくなってしまったのです(泣)。

仕方なくあきらめて、「そうだ!職員旅行がある」、そう思い直して楽しみにしていると…。常盤先生のご厚意で毎年続けられていた海外への職員旅行が、今度はなんとなんと、私が東京に行っている3年の間に開催されなくなってしまって。…嗚呼、海外旅行。

『職員に なったら行けず 職場旅行』(涙、涙、涙)

高齢化社会考

男女を問わず、おひとりで暮らしておられる高齢の方が増えている状況がとても気になります。息子さんや娘さんがおられても遠く離れて生活しておられたり。そうした傾向は決して地元いわきだけのことではないと思うのです。

身の回りのことがご自分でできておられる間は良いのですが、たとえご夫婦で暮らしておられる場合でも、病気や障害などが原因となっての、いわゆる老老介護といったケースなど、深刻な状況について考え込んでしまうこともしばしばです。私ひとりが悩んでみても決して解決しないことではあるのですが…。

透析という切り口で考えてみると、以前ならご自分のことをご自分でできておられた方が、高齢期を迎えた段階で透析を導入なさるという事例がかなりあります。自立生活が困難な状況を抱えた患者さん、何らかの支援を必要としておられる患者さん。以前に比べて、そうした患者さんが多くなった、そう感じます。

ご家族のサポートを必要としておられるにもかかわらず、サポートが受けられない。そうした患者さんにどう接していけばよいのかというテーマに、透析という観点から日々考えさせられることが多くなりました。

たとえば車椅子をお使いの患者さんへの医療サービスのあり方。私どもへの通院に際しての送迎バスも車椅子に対応した車両がより多く求められることになります。すると1台の送迎車を大型化するか、台数そのものや運転者の人数を増やすことが必要になるわけです。

ご自宅が坂道の上にある患者さん、あるいは建物の何階にあるご自宅にお住まいなのか、エレベーターはあるのか、などなど。

いち医療機関としてのみではなく、ソーシャルワーカーのみなさんとの連携などを含めて、地域全体として取り組んでいかなければいけない大きなテーマだと思います。

高崎看護部長

歳も近くて、私にとっては何でも相談することのできる、いわばお姉さん的存在です。

未熟なところが多い私に対して、様々なことをアドヴァイスしてくださいます。自分自身のなかでさえきちんとした表現にまとまらない悩みについて、ほんの少し口にするだけでその全体像を瞬時に理解して、適切な指摘や助言をしてくれる。本当に頭が切れる方ですし、そのシャープな言葉は説得力に満ちています。高い知性とスピード感に溢れた、とても素晴らしいリーダーです。

「自分もいつの日にか高崎部長のようになりたい」。夢とさえ言って良いほどのあこがれの存在です。

お芝居

お芝居やミュージカルなど、演劇関係が好きなんです、私。帝劇から宝塚歌劇、歌舞伎、劇団四季、小劇場まで多種多様、云ってみればオールジャンルです。お芝居を観ることそのものが大好きです。

観劇にハマったきっかけ、…そうですね。「レ・ミゼラブル」でしょうか。歌舞伎の「源氏物語」も好きですね。

でも、いわきから往復の交通費でチケット1枚分、それに宿泊費もかかってしまうので、最近あまり観に行けてないのがちょっぴり残念です。

休みの日

ゴロゴロしてます(笑)。以前はスノーボードに行ったりしたのですが…。何もせず、くつろいで過ごすことが多いです。

小旅行というとおおげさですが、東京のデパートにお買い物に出かけたりすることもあります、シーズンごとの服だとか。

よくショッピングをする街ですか?そうですね、新宿、渋谷、池袋。あと、有楽町も好きです。

えっ!それってなんだか、ビックカメラのあるターミナル駅ばかりですよね!今も私は、山手線沿線系なのでしょうか(大爆笑)。

看護師サイト

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