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すまいりすとすまいりすと

今月の「輝き!すまいりすと」Vol.31 2009年5月
田中哲宏(たなかてつひろ)小名浜ときわ苑施設長 - 人々が過ごしやすい平和な世界が訪れたら素晴らしい、そう心から願っています -

台湾から日本へ

1942年、台湾生まれ。大学を卒業後、以前から台湾との留学生交流に力を注いでいた岩手医科大学の医学部に入学。大学院を経て大学で勤務の後、いわき市内にある総合病院の医師として働きました。

平成15年、それまで勤めた病院の定年に際して、岩手医科大学時代からおつきあいのあった常盤理事長に迎えられて、北茨城中央クリニックの院長に就任。新天地となる、ときわ会で仕事をすることになりました。

山を愛する誠実な若者

大学時代から良く知る常盤理事長は、私よりも一学年若く、山岳部に所属するとても誠実なお人柄、当時も同じ医局のメンバーを介して、よくお会いしたりしました。いわき泌尿器科を開設なさってからも、しばしば連絡をとりあい、私が勤務する病院の患者さんの診療に協力してくださったりもしましたね。

幻のツアーガイド

常盤先生は台湾がとてもお好きで、以前から何度もお出かけになっておられるので、「今度台湾に旅行なさるときには、私がガイドをしますよ」と私が申しあげると、「(田中先生よりも)自分のほうがずっと台湾に詳しいよ」とおっしゃるのです。そんなわけで、これまで一度も常盤先生とご一緒に台湾を旅行したことがありません(笑)。

生まれて初めて見た雪

台湾から岩手医科大学に来たのは3月のことだったのですが、北国の街、盛岡では春先になっても雪が降ることがあるのです。大学に入ってほどないある朝のこと、目をさますとあたり一面が真っ白。朝日を浴びて青みがかった輝きを放つ美しい世界は、雪が降らない台湾で生まれ育った私にとって、忘れることのできない体験になりました。

任せるという持ち味

北茨城中央クリニックで院長を務めた後の平成19年、ときわ会グループが運営する介護老人保健施設小名浜ときわ苑の施設長に着任することとなりました。

人工透析をメインとするサテライトクリニックから、介護サービスを提供する施設の責任者へ。もちろん私自身にとっては未経験の分野でしたが、看護師やリハビリテーション・チームなど経験豊富な職員のみんなが頑張ってくれているお蔭で、施設を順調に運営することができています。

もともと病院とは違って、患者さんに対する治療を目的とするのではなく、あくまで医療とご家庭の真ん中をその位置づけとするのが介護施設の使命。私自身、当苑の高度な人的サービスの充実をとても誇りに思っています。

優秀なスタッフひとりひとりの能力を引き出しつつ、彼らに任せた運営をはかるというのが、私の持ち味だと云えるのかも知れません。

介護という大きなテーマ

介護の制度そのものが果たすべき役割が大きいのはもちろんなのですが、個々のご家庭、私どものような民間施設、そして地域全体、それぞれが連携し合って介護に取り組むという視点がとても大切なのではないかと思います。

例えばいわゆる老老介護と呼ばれる問題ひとつとってみても、ご家族だけで、あるいは施設単独でという取り組みには大きな負担を伴ないますし、そこには自ずと限界があります。

本格的な高齢化社会の到来を控えて、誰にとっても決して他人事ではない、介護という大きなテーマ。家庭、施設、地域、行政のそれぞれが互いに役割を担いつつ、みんな一緒に向き合うという姿勢が、今後、ますます重要になってくるのではないでしょうか。

さらにはそうした社会全体の方向感のなかで、ときわ会グループの介護施設だからこそ、地域の将来に向けて当苑が果たすことのできる役割をさらに模索していきたい、そう思います。

趣味

以前はゴルフをよくプレイしましたね。野球はどちらかといえばジャイアンツ・ファン。それと音楽も好きです。クラシックから演歌まで、特にジャンルにはこだわりません。あ、でも音感がよくないのでカラオケは苦手、もっぱら聴くだけです(笑)。

ネコ

もともとは拾ったネコなんです。家内がエサをあげているうちになついてしまい、家で飼うようになったネコがこれまでに何匹もいます。以前いた黒い毛のネコにはパーマンという名前をつけました、マンガのキャララクターに似ていたので。

その子はもう亡くなってしまったのですが、今はまた別のネコを飼っています。仕事から家に帰ってくる車の音を聞きつけて、もう玄関で私を待っているのです。とても可愛いですよ。使っているパソコンに写真を入れてあるくらいです(笑)。

あえて云えば、世界平和でしょうか。最近では北朝鮮がそうであるように、ひとつの国が世界秩序をかく乱しようとするような動きがなくなって、人々が過ごしやすい平和な世界が訪れたら素晴らしい、そう心から願っています。

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