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すまいりすとすまいりすと

今月の「輝き!すまいりすと」Vol.37 2009年11月
吉川正宏(よしかわまさひろ)医療相談部ソーシャルワーカー -「患者さんのために」という視点を、ソーシャルワーカーの誇りとして大切にしていきたいと思います -

運命的な出会い

地元いわきで生まれ育ち、高校卒業後、初めて親元を離れて、新潟医療福祉大学に進学。

すぐ近くに海や山があるという恵まれた自然環境は、スポーツの大好きな自分にとっての大きな魅力でした(笑)。

テニスを始めてまだ間もない中学生(大人になった今も続けています)の頃でしょうか、たまたまテレビでパラリンピックのテニス競技を見て、以来ずっと心のどこかにその印象が残っていました。

今振り返ると、とても運命的な出会いだったような気がします。何かひとのお役に立ちたいなどというと少し照れくさいのですが、そうした想いが自分自身のなかで次第に強まっていったのです。いつか福祉にかかわって、障害者スポーツを目指したいというのが、この分野を自分の進路として選んだきっかけです。

「自分のやりたいことをやりなさい」

両親はともに教職、男ばかりの3人兄弟でふたりの兄はどちらも地元の医療機関に勤務。福祉大学に進学したいという末っ子の希望について、両親は「自分のやりたいことをやりなさい」と言ってくれました。障害者スポーツをやりたいということ以外、実は福祉そのものについて何も知らないままだったのですが(笑)。

そして迎えた大学時代。社会福祉学部社会福祉学科に在籍、障害者福祉、老人福祉、地域福祉、児童福祉といったように、福祉に関するテーマ全般について学びました。

また学内での勉強とともに、施設でスキーを教えるといったボランティア活動などを通じて、障害者スポーツにもかかわりました。

自分にとって一番大きかったと感じるのは、新潟市内にある大型のスポーツショップで続けた4年間のアルバイトです。バレーボール、バスケットボール、野球、サッカー、スキー、スノーボード、そしてテニス。それらのジャンルをすべて担当していました。

そうした大学内外での経験を通じて、もともと進学のきっかけとなった障害者スポーツにとどまらず、福祉という分野そのものについて、より幅広い視点が自分のなかで育っていったような気がします。

「すごいなぁ」

テニスラケットのガット張りについて、GOSEN(ゴーセン)という専門メーカーによるプロフェッショナルな資格認定があるのですが、学生時代にその資格を取得していたという理由もあって、アルバイト先のスポーツショップを運営している企業から、ぜひ社員にというお誘いがありました。

また自分と同じテニスサークルに所属する新潟県警航空部隊のリーダーから、卒業後は県警に来ないかとお声をかけていただいたりもしました。

ただ、地元いわきで仕事をしたいという想い、そして医療関係の仕事をしている兄ふたりの影響もあったのでしょうね。大学卒業を1年後に控えた春、ときわ会にお願いして実習をさせていただく機会を頂戴しました。

ときわ会グループのソーシャルワーカーとして、すでに一線で活躍しておられる先輩職員のもとで数日間、勉強させていただいたのです。ご相談者との面談に同席したり、各医療機関との対外的な連携場面を見学したり、といったようにです。実際には、お仕事のじゃまにならないようにくっついていただけでしたが…(笑)。

大学の授業で学ぶのとは比較にならない、強烈な体験。ただもう、「すごいなぁ」、と。そのことが大きなインパクトとなって、ときわ会への就職を志望。

去年の春、念願がかなって入職することができました。

若きソーシャルワーカーの日々

私自身の場合、他の医療機関や介護施設と間で必要な転院調整や手続き、退院後の暮らしに関するご相談、あるいは外来でお越しになる患者さんの通院や在宅生活の諸課題など、患者さんやご家族とご一緒に様々な問題解決に向けた取り組みのお手伝いをさせていただくというのが主な仕事です。

また当院(いわき泌尿器科病院)の場合、ときわ会グループ内の各サテライトクリニックや介護老人保健施設などとの連携も、大切な業務のひとつです。

個々の問題ごとにその背景となるご事情も様々ですので、おひとりおひとりの患者さんやご家族との間でじっくりとお話を聞くという姿勢、そしてきめ細かなコミュニケーションのあり方というのが、もっとも重要だと考えています。

そしてまた同時に、単に「聞く」だけという一方通行の面談ではなく、心を開いてお話しなるご相談の内容について、ひとつずつきちんと受け止めたうえで、ご希望に沿った解決を一緒に目指していくということを、自分としては心がけています。

誇り

「患者さんのために」という視点を、ソーシャルワーカーの誇りとして大切にしていきたいと思います。

当面の目標

まずは上司に迷惑をかけずに仕事をこなせる人間でありたいと思います。患者さんやご家族、そして院内スタッフからも「吉川に任せておけば何とかなる」、そんなふうに信頼してもらえるような存在になりたいですね。

そのためにもまず、できるだけ多くのみなさんに、私の「顔」を知っていただけるように心がけています。





親子バンド

音楽をこよなく愛し、若い頃には(デビュー前の)かぐや姫と同じステージでフォークソングを演奏したという経験を持つ父親。子供の頃から、「オレのギターに合わせて一緒に歌え」と云われて育ちました。還暦を迎えた今ももちろん現役、最近では12弦ギター(通常のギターは6弦)を買ってプレイしています。

きっとそうした父親譲りの家系なのでしょうね、兄もギターが好きで、しょっちゅうライヴを演っていました。

私自身も学生時代にはバンドを組んで活動。もともとはギターにチャレンジしたのですが、うまく弾くことができずにギブアップ。結局、ドラムとヴォーカルを担当することに。グリーンデイ(アメリカの人気ロックグループ)などのアーティストの曲を演奏しました。

そんな音楽家族、今度はぜひ親子でバンドをやろうと話しています。

スポーツや音楽のほかにも、ロードバイクに乗るのが好きで、年に一度、佐渡島を自転車で1周(約210km)するツーリングに参加しているんです。

自転車でいろんな土地に出かけて、きれいな景色を写真に撮ること。私のささやかな夢です♪

看護師サイト

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