文字サイズ:

すまいりすとすまいりすと

今月の「輝き!すまいりすと」Vol.47 2010年9月
木田佳和(きだよしかず) 楢葉ときわ苑 作業療法士 〜 おひとりおひとりの「語り」に心の耳を傾けるということ、それこそがもっとも重要な視点だと考えています 〜

プレイング・マネージャー

今年8月ときわ会グループ2番目の介護老人保健施設として開苑したばかりの楢葉ときわ苑のリハビリテーション部の責任者として仕事をしています。OT(Occupational Therapist:作業療法士)である私自身を含めて、同部には現在4名が所属。さらに在宅の施設ご利用者を対象として5名の介護職が働く通所リハビリテーション部門の管理を担当しています。

現場実務をこなしながらの管理業務、プレイング・マネージャーといったイメージでしょうか。施設オープンからまだ日も浅く、慌しい毎日です。

浜通り、中通り、会津

いわき生まれなのですが、父親の仕事の関係上の転居続きで、幼い頃から地元にはあまり暮らしたことがありません。

いわきから福島や会津若松、仙台と、ほぼ2-3年おきにいろんな街に引っ越しました。天気予報でいう、浜通り、中通り、会津の各エリアを経て、再び福島に戻り、市内の高校を卒業。東京にある大学(法学部)に進学しました。

必殺!料理人

卒業後に就職したのはいわき市内のスーパー、配属は鮮魚部門でした。バイヤーとして買い付けを担当するのではなく、本部から届けられる商品を実際に店舗でさばいて販売するのが仕事です。

入社時点ではまったくの素人でしたが、現場での経験を通じて、あらゆる種類の鮮魚をひとととおり扱うことができるようになりました。

1mほどの大きなブリを、今でも5分もあれば刺身にすることができますよ。

鮮魚から介護へ

スーパーへの入社から3年目の10月のこと、働いている部門の責任者という立場への昇格辞令が出ました。少なからず当惑しましたね。というのも、以前から関心のあった介護福祉分野の仕事について、独学で勉強を始めていたのです。

スーパーと介護。二足のわらじのような形で仕事と勉強の両方を続けるといった器用なことはできないと決心。会社を退職して、死ぬ覚悟で猛勉強を重ねました。

埼玉にあるリハビリの専門学校を3年で卒業、ちょうど30歳でした。神奈川県の平塚にある精神科の病院に勤務の後、結婚を契機にいわきに戻り、市内の医療施設を経て、今年ときわ会に入職しました。

ひとの役に立ちたいという想い

自分自身のキャラクターについて、いわゆる営業系のタイプではないと自覚していました。少しキザに響くかもしれませんが、何かひとの役に立ちたいという想いがあったのだと思います。大学進学に際して法学部を選んだのも、日々の食生活にかかわるスーパーに入社したのも、そうした考えからです。

ただ、もっと直接的な形での役立ちを果たしたいという情熱が心のなかで大きくなっていったのも事実です。ドクターとして医療分野で活躍するある友人の存在も、きっかけのひとつになったのかもしれません。

介護やリハビリというテーマ、そして作業療法士という道筋が、自分のなかでよりはっきりとした目標になっていきました。

作業療法士という仕事

ひとことでいうと、「ひとの生活全般を支援する」ことです。たとえケガや病気などによって不自由が生じたとしても、いかにそのひとらしい生活や人生を送ることができるのか。そのためのサポートが作業療法士の役割です。

服を着たりお風呂に入ったりといった身の回りの活動からなる身辺処理をはじめ、勤務や通学、家事といった仕事にかかわる活動、そして遊びや趣味に関する活動など、「作業」として扱うべき範囲は実に広がりを帯びています。逆にいうとそれらは、通常の生活で行なわれる活動のすべてということになります。

人生の価値観

ご本人が望む生活のあり方を実現するために、どういった切り口からアプローチするのがよいのか。身体機能はもちろんですが、心の扉を開いていただくということも、やはり欠かせない本質のひとつです。人間関係の構築そしてコミュニケーション。

おひとりおひとりの価値観であったり、人生において大切にしておられることを見出しながらの目標設定と生活支援。

現在ご家庭への復帰を目指しておられるケースのひとつですが、交通事故で全身骨折を負われた主婦の方。事故の後、病院を経てから当苑にお越しになりました。ご家族のために料理をすることができるようになりたいというのが、ご本人の強いご希望でした。

歩行器をお使いになって歩く訓練からスタート、ご家庭の台所で家事ができるようになる回復を目標に、日々のリハビリに取り組んでおられます。

作業療法士としてのキャリアは、現在9年目。おひとりおひとりの「語り」に心の耳を傾けるということ、それこそがもっとも重要な視点だと考えています。

ひとを大切にしたい

そのひとの想いを受け止め、尊重し、大切にした支援のできる日本一の施設。同じく当会の小名浜ときわ苑とともに、そうした介護老人保健施設としての姿を実現したいですね。

開設まもない当苑ですが、ともに働くスタッフにも恵まれて、忙しいながらも大変充実した手応えを感じています。ご利用者みなさまの笑顔が大きな励みであることはもちろんです。と同時に、部下や職員のみんながそれぞれらしさを発揮して、いきいきと仕事ができる職場環境であり続けたいと思います。

ひとを大切にするということ、それが私にとってのやりがいです。

ハード・ロック/ヘヴィ・メタル

HR/HM(ハード・ロック/ヘヴィ・メタル)と呼ばれる音楽をこよなく愛しています。メタリカやメガデス(ともにアメリカの大物グループ)を筆頭に、好きなアーティストはそれこそ数え切れないほどです。

中学生の頃からこれまでに聴いてきたレコードやCDの枚数は、優に万の単位。来日アーティストのコンサートには、ひと月に何公演も行くこともしばしばです。

ハード・ロックやヘヴィ・メタルというジャンルについて、ややもすると誤ったイメージを抱くひともいるようですが、聞き込むほどに限りなく奥が深く、熱いパワーにあふれた素晴しい音楽です。繊細なメロディと叙情性、劇的な楽曲の構築美。なかでもギターのエッジが効いたスリリングな情感表現には、言葉を失なうほどシビれます♪

スポーツカー

ロックとともに好きなのが、車です。カッコ良い排気音を響かせるスポーツセダンを買って、5歳になる息子と一緒にドライブしたいですね!