ときわ会HOME > 介護老人保健施設 小名浜ときわ苑 > スタッフブログ
2013年07月30日
先日、第3回いわき地区セミナー『透析中の運動療法のススメ』―血液透析中の運動って大丈夫なんだろうか―というセミナーに参加してきました。
慢性腎不全や透析患者様に対して今までは運動は禁忌とされており、積極的な運動療法は行われてきておりませんでした。しかし近年では慢性腎不全や透析患者様に対する運動療法が有効であるとのエビデンスが出てきており、透析中に運動をする病院やクリニックが増えてきています。
今回は、セミナーでの内容をご紹介したいと思います。
一般的に透析患者様は、週3回4~5時間の血液透析を行っており、透析中の安静や治療後の疲労感にや腎性貧血のため、酸素を身体中に運ぶ力が低下しており、軽い運動でも疲れやすい状態となっています。また、筋肉量・筋力は健常者と比べ低下しやすく、このような悪循環により廃用症候群を発症して日常生活に様々な支障をきたすようになります。
このような透析患者さんの活動量の低下に対してなにかできないかということで、透析中の運動をとりいれたそうです。
透析患者様々な合併症があり、安全に運動するにはそれぞれの患者さんに合った運動の強さで行うことが大切です。まずは運動の強さを決める検査を行い、その人に合った運動の強さを決めて、週3回の透析の時、医療の管理のもとストレッチ、チューブトレーニング、下肢エルゴメーターを実施します。
その結果、筋肉量や筋力が維持でき、患者さんの生活の質を維持していくことができるとのことです。
このセミナーに参加して、合併症があったり、運動機能が著しく低下した方に対して、安全で効果的な運動を行うには、適切な評価のもとに適切な環境、運動負荷で運動を行うことが大切と改めて感じました。また、今後の腎臓リハビリや透析中のリハビリの必要性を感じたセミナーでした。