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2013年06月13日
天津羽衣、寿々木米若、天中軒雲月、広沢虎造、川又寛徳
コレ、何だかご存知ですか?
パッとわかった方はかなりの年輩の方かもしれません。
5番目は私の名前ですが、それ以外は浪曲師の名前です。
※私は作業療法士です。
ある男性利用者Aさんは、かつて浪曲を聴くのが「飯を抜いてもいいほど」好きだったのですが、
当施設には浪曲のカセットテープもCDもなく、
そもそも『浪曲』自体が現代ではマイナーな娯楽なので、
『浪曲を愛好する』Aさんの存在は認知されていませんでした。
普段は特に楽しみもなく、テレビをなんとなく見たり、
ウトウトと車いすで眠って一日を過ごされていました。
そんな中、作業療法の際の「浪曲を聴くのが好きだった」という一言をきっかけに、
youtubeやipadなど現代のテクノロジー(大袈裟ですが)を駆使し、
『浪曲を愛好する』Aさんの存在は復活しました。
今では「聴かせてください」と、車いすでフラっと来室するのが習慣になりました。
リハビリテーション室には毎朝、広沢虎造のダミ声が響いています。
Aさんはこの変化に十分満足しておらず、「自分で操作できるようになりたい」とのことです。
浪曲師と同じくらい作業療法士はマイナーな職種ですが、
私たちは生活を豊かにするために『作業を可能化する』のが仕事です。
「やることがなく退屈だ」「やってみたいけど自信がない」「何から始めていいかわからない」
などございましたら、お近くの作業療法士に相談してみてください。
きっと『作業を可能化』し、生活を豊かにするのに役立ってくれると思います。