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2015年08月17日
こんにちは。作業療法士の川又寛徳です。
「もっと本を読みたい」
という、ある利用者様の要望に応えるために当施設の職員に不要になった本を募ったところ、なんと300冊弱の文庫本や雑誌が集まりました。
ご協力ありがとうございます。
それらの本を整理し、当施設の各階に文庫本コーナーを設置いたしました。
集まった本の中には、数年前のベストセラー「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」が3冊もあり、それを読んだ利用者様がご自身の生活を変えていくところを勝手に想像してしまいました。
「もしドラ」を読むかどうかは別として、そのようにエンパワメントできるよう常々考えております。
さて、文庫本は活字が小さく、視力が低下した高齢者の皆様には読みにくいのが実際ですが、眼鏡やルーペなどを活用し、文庫本コーナーの前で本を手に取り、読書を楽しまれている姿が見られ、うれしい限りです。
中には3日に1冊のペースで読む利用者様もいらっしゃり、300冊を読破されるのも時間の問題です。
余談ですが、当施設では文庫本コーナー以外に雑誌コーナーもあり、その中では月刊PHPが人気のようです。
心を打つ記事の内容、分量、雑誌のサイズがちょうどいいのだと思います。
年を重ねれば、それだけ視力の低下など読書を困難にする要因が増えますが、最近では、活字が大きい本や、拡大読書器、音声読書など、年をとっても読書は十分楽しめる作業になっています。
女性週刊誌を見てイケメンを楽しんでいる利用者様もいらっしゃいますし、楽しみ方は人それぞれです。
活字離れが叫ばれ久しいですが、みなさんも本を読んでみませんか?
参考
Occupational therapy interventions to improve the reading ability of older adults with low vision: a systematic review.