皆様、新年明けましておめでとうございます。
謹んで新春のお喜びを申し上げます。


震災以降、楢葉ときわ苑として五度目の初春を迎えることが出来ました。これもひとえに皆様方のご声援、ご支援の賜物と深く感謝申し上げます。


ご承知のとおり当施設は、楢葉町をはじめ双葉郡の要介護高齢者の方々の受け入れ先として、条件が整い故郷に戻れる日まで、いわき市で施設サービスを提供しているところです。


震災から五年が経過しようとしていますが、当施設への入所を希望する要介護高齢者の方々の相談が、いまだに多数あります。


昨年九月五日に楢葉町の避難指示が解除されましたが、今後は双葉郡の各町村が避難指示解除に向けて具体的に動き出す年となり、それぞれの復興計画に基づき帰町・帰還を目指していくことになると思います。


双葉郡にお住まいであった方々は、各町村の進捗状況に合わせ、避難先に移住するか、帰るか苦渋の選択をせざるを得ない状況が来るはずです。


私共としましては、双葉郡の方々の今後の方向性が決まり、安心して普通の生活ができるようになるまで、いわき市での事業運営と楢葉町での一部事業再開の両面を考慮していかなくてはならないと考えております。


双葉郡の施設としての使命を忘れず、皆様お一人お一人の要望にお応えできるよう、職員一同、なお一層、心をひとつにしてまいりたいと思っております。


当施設は「仮設」の介護老人保健施設として位置づけられてはいますが、より上質なサービスを提供できるよう、研鑽を積み努力してまいりますことをお約束し、年頭のご挨拶とさせて頂きます。


本年もよろしくお願い致します。


楢葉ときわ苑 施設長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 渡辺幸雄