ラテン語でre(再び) - habiris(適した)、つまり再び適した状態になることと直訳できます。リハビリテーションというと、「けがをしたときや病気の回復後に行うもの」というイメージが強いのですが、広義の「リハビリテーション」とは、「何らかの理由で能力低下、機能低下した状態から改善するよう働きかけること全般」を指します。
施設基準 | 脳血管 Ⅰ 呼吸器 Ⅰ 運動器 Ⅰ がんリハ |
その他 | 外来リハ・スポーツリハ |
在籍療法士数 | PT:9人(非常勤PT:1人) OT:4人 ST:3人 |
2018年1月現在
常磐病院の特色として、透析中の運動療法に取り組んでいます。最近は、ロコモティブシンドロームに加え、透析患者のサルコペニア・フレイル(虚弱)が問題となっています。
そのため医師の指示の下、他職種連携で身体評価・運動処方・栄養管理等を行い、サルコペニア・フレイルの予防やQOLの向上を目的として週3回、休息含め40分程度の運動を実施しています。
当院は、泌尿器診療及び透析診療を主軸にしております。そこでリハビリテーション課では、排泄障害の改善に力を入れております。排泄障害を来しADLや社会参加に問題を抱えた患者さんに対し、医師、看護師、リハビリテーションスタッフがメンバーとなる排尿ケアチームをつくり、排泄障害の改善に向けた治療や排尿方法の提案、骨盤底筋訓練の指導等を提供しております。
整形外科疾患の方は外来でもリハビリテーションを行っています。変形性膝関節症や股関節症を呈した方、また術後の患者さんに対して、関節への負担を軽減しながら、活動量を維持・改善できるように歩行方法の手段の一つしてノルディックポールを使用したノルディックウォーキングの指導を実施しております。その人らしい生活が送れるように主治医と相談しながらリハビリテーションの提供を心掛けております。
当院ではスポーツ障害専門の医師が診察し、医師の指示のもとリハビリテーションを実施しております。患部の治療だけではなく、「なぜ、痛みがでるのか」「なぜ怪我をするのか」という問題を解決すべく、原因を特定し適切なリハビリテーションを行うよう臨床に当たっています。
病院の患者さんの殆どが、なんらかの影響で栄養状態が悪い、もしくは低栄養である為、NSTカンファレンスに積極的に参加しております。患者さんにあった食事を摂取して頂き、効果的な運動を施すことでサルコペニアやフレイルの状態を引き起こさないように努めております。
また、多職種連携の一環として医師別カンファレンスを通し、他職種へ患者さんの身体状況や能力、介助量を報告し福祉サービス等の調整が円滑に行えるよう早期の自宅復帰を目標に取り組んでおります。
原因疾患や安静期間の長期化により寝たきりが続く患者さんに関しては、褥瘡委員会のメンバーとして、褥瘡を予防するために病棟ラウンドを行い体圧計を利用しながらベッドポジショニングの改善をしております。また、褥瘡予防に関する知識・技術を院内スタッフ向けに勉強会を開いております。
理学療法士
当院は、透析患者さんが多く、透析後の疲労感や意欲の低下などが現れやすく、メンタルケアがとても重要となります。常磐病院の理学療法士として「一山一家」の理念のもと、患者さんとその家族の「からだ」と「こころ」に寄り添い笑顔あふれるリハビリテーションを提供できるよう、日々心掛けています。
作業療法士
作業活動というと、体を使う仕事や手工芸をイメージし易いと思いますが、ここでは仕事や趣味的活動、家事や身辺動作等、普段私たちが自然に行っていることをいいます。私たちは入院により出来なくなってしまった、今まで日常生活で行っていた事を「その人らしさ」を追求し、日々のリハビリテーションを患者さんと共に行っています。
言語聴覚士
脳血管障害により言語機能の低下を来した方への言語訓練や、飲み込む能力が低下した方への嚥下訓練を主に行っています。当院では特に嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を積極的に行っており、嚥下障害の病態を詳細に評価することができます。また、週1回のNSTカンファレンスへ参加し、患者さんの嚥下状態、評価結果等をカンファレンスで多職種と情報共有し、栄養状態の改善にも関わっています。「食べる」ことを可能して一日でも早い退院に繋げられるよう、リハビリテーションを提供していきます。
地域住民への健康づくり講演会当院は、傷病者だけではなく疾病予防の分野へ携わるべく、スタッフは院外での地域活動にも積極的に参加しております。現在までに地域介護職に向けた腰痛予防教室や、中高生のスポーツ外傷の予防教室、フィジカルチェック、地域住民への健康づくり講演を実施しております。今後もリハビリ専門職としての活動を通し地域貢献していきます。
ときわ会のリハビリテーション部門は対象者に合わせた、予防~急性期~生活期の必要なタイミングで、リハビリテーションの提供が出来るように取り組んでいます。常磐病院リハビリテーション課は、急性期でのリハビリテーションの提供を担っており、対応する内容は多岐にわたります。体力低下を防ぎ、早期に退院して地域での生活を再開できるように支援していきます。リハビリテーション課では地域のニーズに答えられるように専門職としての個々のスキルアップ、サービス向上の為、課内をはじめリハビリテーション部門全体で勉強会を実施しております。
常磐病院リハビリテーション課のスタッフ紹介の一環としてYouTube動画を撮影しました。