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こんにちは、小名浜ときわ苑リハビリテーション部、PT(フィジカル・セラピスト)の鯨岡栄一郎(くじらおかえいいちろう)です。全国の介護老人保健施設のなかでも、特にリハビリテーションを積極的に展開している当苑では、『介護予防の視点』と題するこのコーナーで、みなさまのお役に立つ情報をシリーズでお届けします。
第一回目のテーマは、「自宅で出来るリハビリテーション」です。
訪問リハビリテーションなどでいつも感じていることは、日常生活における活動量の少なさです。ほとんどの方が終日ベッド上で過ごすか、イスに腰掛けてテレビを見ているか。施設内においてある程度の歩行能力があっても、ご自宅の環境やライフスタイルによって、行動範囲は制限されてしまいます。
リハビリの専門家に自主練習プログラムを立案してもらい、ご自身で実行することはもちろん重要ですが、それを毎日継続できるかどうかがカギとなります。やはりまず目指すべきは、「閉じこもり予防」。私が考える在宅でのリハビリとは、「人間として当たり前の生活を取り戻す」ことです。つまり体を起こして過ごすこと、食事をきちんと摂ること、もし可能であれば歩くこと。さらにできれば屋外へ出ること。人と話すこと。外の空気を吸うこと…。そうした基本的なことなのです。
「できることはなるべくご自分で行なう」それ自体が、実はリハビリなんですね。これまでリハビリは「やってもらうもの」という考えが根強くありました。しかし、これからの介護予防時代には、リハビリを自らが「主体的に」行なうという視点が大切になってきます。何のためにリハビリを行なうのか、という理由や目的意識が重要です。
確かに以前のように体を動かすことは大変かもしれません。しかし、何かひとつでもかまいません。今までやっていなかったことを、ご自分でまずやってみましょう。そうすることでまず気分が違ってきます。そして少しずつ自信がついて、次第に意欲が出てくるはずです。
ぜひお試しください。