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介護予防の視点介護予防の視点

Vol.6 ビデオを用いた集団体操

こんにちは。小名浜ときわ苑リハビリテーション部、健康運動指導士の飯田祥平です。今回は当苑で実施しております『ビデオを用いた集団体操』についてお話させていただきます。(※フィットネスサミット2007 優秀報告賞受賞演題を再編集いたしました。)
 
当苑では、以前より入所・通所の利用者様にリハビリスタッフが中心となって、集団体操を週に1、2回実施してきました。

ある時、集団体操の実施率を上げ、利用者様の活動量の増加を目指すため、介護スタッフでも日々の業務に取り込んで集団体操を実施できないかと考えました。
 
検討の結果、リハビリスタッフがモデルとなり、体操のビデオを撮影しテレビで流すことにより、介護スタッフでも集団体操を楽に実施できるのではないかと考えました。
 
それがビデオ製作のきっかけです。

【ビデオ体操の内容】
 
テレビで放送されている体操やラジオ体操では、利用者様にとって運動のレベル、テンポの速さなどが難しいため、利用者様が簡単に行なえるよう、動き、テンポ、回数などを配慮し、ビデオ体操を作成しました。

 1.深呼吸
 2.肩の上下運動(挙上)
 3.肩回旋
 4.体幹の左右側屈
 5.体幹の前屈・後屈
 6.首の前屈・側屈・回旋
 7.両上肢の前方へのリーチ訓練
 8.体幹の左右回旋
 9.股関節屈曲
10.膝を伸展し、つま先を背屈し、体幹を前屈
11.股関節屈曲し体幹を前屈
12.膝を伸展し、つま先を背屈し、下肢の挙上
13.足踏み
14.深呼吸

【ビデオ体操を実施しての効果】

今までリハビリスタッフが主導で実施してきた集団体操が、各棟の介護スタッフが中心で行えるようになり、週に1、2回しか実施できなかった集団体操が、多いところでは毎日、各棟平均週3〜4回実施できるようになり、利用者様の活動量が増えました。

ビデオ体操をテレビで流すと、顔なじみのリハビリスタッフが映っているせいか、今まで興味の示さなかった利用者様も注目して実施していることには驚かされました。

テレビなどで放送されている体操に比べて動き、テンポ、回数などが利用者様のレベルに合っていたので、利用者様から「ゆっくりなテンポでやりやすい」などの声も聞かれました。
 

今では利用者様から「今日は体操あるの?」などの声も聞かれ、「今日体操やりますよ」と答えると笑顔で応じ、利用者様同士で声かけし、コミュニケーションがとれるようになり、自発的に参加するなど、全体的に利用者様の参加率が増えました。
 

利用者様は、ビデオ体操によっていつでも体操ができる環境になり、1日の生活リズムができました。
 

利用者様や利用者様の家族からも評判の声が挙がり、「在宅でも使用したいのでビデオをいただけませんか」などの声も聞かれました。

 
以上のようにビデオ体操の効果が多々みられました。

今回の写真は当苑のデイケアでの実施風景ですが、このようにみなさん非常に意欲的に行っていただいております。周りの方がやっていることに刺激され、つい自分も体を動かしてしまう、という効果もあるかもしれません。
 
また何名かの利用者様に自宅でビデオ体操を実施していただいており、テスト中ではありますが評判の声が上がってきています。今後はいくつか挙がった問題点から内容を再検討し、一人ひとりのレベルに合ったオリジナルの体操を作成し、在宅においてもビデオ体操を普及させたいと考えております。
 
ご興味のある方はぜひ当苑までご連絡ください。

介護老人保健施設 小名浜ときわ苑

介護老人保健施設 小名浜ときわ苑

福島県いわき市小名浜

☎ 0246-58-2300

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