もうすぐ梅雨も明け、暑い暑い真夏の太陽が照りつける季節・夏本番です。
気温が上昇すれば、体温を調節しようと汗をかきます。
すると、体内の水分が蒸発するため、喉の渇きを覚えます。
ゴクゴク・・冷たい水が美味しく感じられますね。
水分を上手にとらないと、かえって夏バテをおこしてしまいます。
今回は、水分補給の大切さを、健康な方(一般的に)・スポーツする際に・腎機能障害のある方と3つに分けてお伝えします。
水分の出納バランスを考えてみましょう。
摂取
食物(食事) | 1000cc |
代謝水 | 300cc |
飲水 | 1200cc |
合計 | 2500cc |
排出
尿 | 1500cc |
不感蒸泄 | 900cc |
糞便 | 100cc |
合計 | 2500cc |
1日に2500ccの水分の出納が行なわれます。
夏場は、汗で体内の水分が普段以上に失われていますので、1800cc〜2000ccを目安にとりましょう。
炎天下で仕事をされている方は、水分(真水)を沢山飲みすぎると、体内の電解質(NaイオンとKイオン)のバランスが崩れ低Na血漿をおこし意識がなくなってしまう場合があるので、真水の多飲は危険です。
電解質を補給できる手軽な手づくりドリンクの作り方を末尾で紹介します。
喉が渇いたと感じるのは、身体の水分が不足しています・・というサインなのです。
高齢になると、喉の渇きを感じなくなくなり(渇きに対する感受性の低下)、室内にいても脱水を起こしやすいといわれております。
なぜなら、細胞内の水分が若い人に比べて少なく、細胞外の水分が多くなってきており、脱水を生じやすい状態で、且つ細胞数の減少や、腎機能の低下で、水分の再吸収も低下しているのが原因のようです。
そのためにも、まめにお茶を飲んだりすることが大切です。
10時と午後3時のおやつも理にかなっていたのですね。
脳梗塞を発症し易いのは、寒い冬場だけではありません。
夏場は、寝ている間にも沢山の汗をかいています。
知らず知らずに身体から水分が失われており、脱水の危険も大きいのです。
寝る前にコップ1杯の水は脳梗塞を防ぐといわれています。
また、起床時のコップ1杯の水は、消化管を刺激し排便を促し便秘解消にも繋がるので、是非お試しを!
(財)日本体育協会では、熱中症予防の運動指針を示しているので、簡単にご紹介します。
(WBGTとは湿球黒球温度のことで、屋外・室内での計算式利用)
上記の様に熱中症予防の基準を参考に夏の運動をすることが必要です。
競技が1時間以上になる場合は、試合開始1時間〜30分前に500〜600ccの水分補給を行います。
10分から15分おきに100〜200ccを目安としましょう。
水分の温度は、冷た過ぎず、熱すぎない5〜15℃くらいがよいとされています。
一般的には、水道水の温度くらいです。
ただ、地域・季節により若干の差があります。
胃から小腸への移送速度が早く、エネルギー源になるものがよいでしょう。
糖質の補給でも、果糖は、インスリンのリバンドを回避できるといわれており、果汁入りスポーツドリンクが注目されております。
糖質の配分は5%以下がよいようです。
最近では、脂肪燃焼効果でBCAAをプラスした製品も多く出回っていますので上手に選んでいきましょう。
ビールやコーヒーは利尿作用があるため、運動後の水分補給には適していません。
大人が、身体に異常を感じない水分損失は、1.5リットルまでと言われています。
運動中の脱水は、生命の危機にも拘わるため正しい水分補給の方法を覚えておく事が大切です。
腎臓の病気にもよりますが、慢性腎不全の場合は基本的には制限しなくてもよいでしょう。
塩分を制限することのほうが重要です。
ただ、心不全や肺水腫を合併しているときは別です。
主治医の指示を守りましょう。
自排尿の量も重要ですが、透析間の体重増加がポイントです。
DW(ドライウェイト)の3〜5%以内に抑えて、透析を受けることです。
体重50kgの方は1.5kg〜2.5kg以内に抑えおくことです。
汗をかいたからといって沢山水分を摂ることは危険です。
心臓にも負担がかかってきます。
毎日体重を計る習慣・自己コントロールをしましょう。
一口に水分摂取といっても、年齢・状況・疾病によっても条件が違ってきます。
ご自分の健康に併せて上手に水分補給をし、暑い暑い夏をのりきりましょう。
沸騰させておいた水 | 1リットル |
塩 | 小匙1/2 |
レモン (オレンジ・グレープフルーツでもOK) |
3個(絞っておく) |
はちみつ | 大匙3 |
良く混ぜればできあがり。
※はちみつ入りのドリンクは1歳未満の乳児には与えないでください。
はちみつのボツリヌス菌問題(乳児のボツリヌス症)のため、1歳未満時のはちみつ使用は禁止されています。