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あったか鍋料理で風邪予防

今回は鍋料理をテーマにしてみました。

鍋料理といえば、料理の手間がかからない、材料により和洋中と幅広い味が楽しめます。
また、家族団らんを楽しむことができて、低カロリーなのに食べ応えがあるので、ダイエット効果も期待できます。
さらに、多くの食材を使用できるので栄養のバランスも最高です。

では、栄養バランスって何でしょうか?

一言で表すなら、全ての栄養素が過不足なくとれるということです。
鍋料理はそんなにパーフェクトに栄養素がとれるのでしょうか. . .?

具材を検証してみましょう。

白菜・大根:

ビタミンCが豊富で100gあたりのエネルギーが15kcal以下とヘルシー。
ビタミンCは活性酸素ラジカルを生成しますが、これが風邪のウイルスの核酸を直接攻撃し破壊する能力もあると言われています。
ビタミンCは腸内細菌を増やす作用があるので便秘解消にも繋がります。
血管を拡張させ、血行促進作用もあります。
根菜類は、寒くなり霜をかぶるほど甘さが増すといわれています

春菊・人参:

抗酸化作用のあるベータカロチンが豊富で悪玉コレステロールが血管壁に蓄積する作用を軽減する働きがあります。
老化予防や免疫機能強化に働き、ビタミンC・Eととることにより紫外線防止も期待できます。

しいたけ・しめじ:

ビタミンDが豊富で免疫賦活作用があり抵抗力を高めるといわれています。
乾しいたけの方がビタミンDは豊富ですが、生しいたけを短時間でも日光にあててもよいようです。
エネルギーが殆どなく、種類により味・香りを楽しむこともできます。

にら:

ベータカロチンも豊富ですがアリシンを含有しビタミンB1の吸収を高める作用があります。

長ネギ:

ビタミンCが豊富でにら同様にアリシンを含有しています。
このアリシンは刺激成分で、鼻にツーンとくる臭いです。
また、ねぎ特有のぬめりも身体によいとされています。
体温上昇、発汗促進作用もあります。

豚肉:

ビタミンB1が豊富で糖質をエネルギーに変えるときに役割を果たすと同時に、筋肉に溜まった乳酸を除去する働きがあるので、疲労回復にはぴったりの食材です。
先に記した、アリシンと一緒にとると効果倍増です。

かき貝:

ビタミンB12やタウリンを含有しております。
ビタミン12は貧血予防にもなります。
タウリンは肝臓に溜まった中性脂肪を排泄したり解毒作用を強化したりします。
海のミルクといわれており栄養価が満点です。
冬の牡蠣だけでなく夏の岩がきもおいしいです。

さんま:

DHAが豊富で脳の働きを活性化させたりします。
EPAも豊富で中性脂肪濃度上昇の抑制作用もあるといわれています。
安価で数多くのレシピに対応できる主婦の味方です。

豆腐:

大豆サポニンには過酸化脂質の生成の抑制や抗酸化作用があり、がん細胞の抑制や老化防止作用もあります。
イソフラボンも含有しており、女性ホルモンと同じ作用があるとといわれております。
味が淡白なため、鍋に入れても他の食材の味の邪魔をしないとの利点もあります。

きりたんぽ:

秋田県の代表的な郷土料理食材の一つです。
保存が利き主食の代替になります。
下味がないので、どんな味付けにも対応可能です。
いかがでしょうか?様々な栄養素が凝縮されているのが鍋料理ですね。
テーマが風邪予防ですので、ここでちょっと豆知識をひとつ. . .
風邪をひくとどうしてくしゃみ・鼻水・熱がでるのでしょう?
それは
(1) 風邪のウイルスを身体から排除しようとしている防御作用。
(2) 熱はウイルスと闘っているためにでている。

粘膜から侵入したウイルスの増殖力は恐るべしです。
1個のウイルスは24時間後には100万個にも増えてしまうそうです。
手洗い、うがいの重要性がわかりますね。
風邪をひいた時に強い咳を4回すると100段の階段を昇ったと同じ運動量になると聞いたことがあります。
少々難しいですが、咳は小さく細かくするのが良いとも言われています。

手作りさんまつみれ

さて、いわき市は海に面した土地柄ですので、美味しい旬の魚が安価で購入できます。
今回の鍋料理に手作りさんまつみれを加えてみました。

簡単に、作り方の紹介です。

さんまつみれ(3人分)

さんま 3尾(皮をはいで3枚におろして、細かくたたいておく)
木綿豆腐 1/3丁(食感を柔らかくするために、よく水切りをする)
しょうが 少々(すりおろしておく)
長ネギ・にら 適宜 (みじん切りか小口きり)
味噌 大匙1
片栗粉 大匙2

すべての材料をよく混ぜあわせ、一口大に形を整え、沸騰した湯の中で5分程度ゆでる。
つみれを下茹でせずに直接鍋料理に使用すると、冷めて時間がたつと生臭みが増すので、必ず茹でこぼしすることをお勧めします。

このさんまつみれは、鍋だけでなく肉じゃがの肉の代わりに使用しても魚嫌いな子供たちにも喜んで食べてもらえます。
茹でこぼさないで、生のままハンバーグのように焼いても美味しいです。

いろいろな旬の食材を利用して、我が家だけのとっておきの鍋料理を楽しんでみましょう。
元気になること間違いなしです。

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